名古屋市では、家庭から出る大型のごみは「粗大ごみ」として収集されます。しかし、中には粗大ごみとして出すことができない品目も多く存在します。それらの多くは「リサイクル品」や「処理困難物」として分類され、別の方法で処分しなければなりません。本記事では、名古屋市で粗大ごみに出せないリサイクル品を中心に、対象外となる品目やその正しい処分方法について詳しく解説します。
\リサイクル品も含めて回収します/
粗大ごみとリサイクル品の違いとは?
粗大ごみとは、家庭ごみの中でもサイズが大きく、一辺が30cm以上のごみを指します。一方でリサイクル品とは、再資源化や再利用が前提とされている物品であり、通常のごみとは異なるルートでの回収・処理が必要です。名古屋市では、この2つを明確に分けており、間違った分別は違法となることもあります。
名古屋市で粗大ごみに出せない主なリサイクル品
家電リサイクル法対象機器(4品目)

以下の4品目は「家電リサイクル法」により、粗大ごみとして出すことができません。
- エアコン
- テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
処分手順(例:冷蔵庫)
- 家電量販店で新しい冷蔵庫を購入する際、古い冷蔵庫の引取を依頼。
- リサイクル料金(約3,740円)と運搬料金を支払う。
- 家電量販店が引き取り、指定引取場所へ運搬。
- 回収後、正式なリサイクルルートで処理される。
自分で持ち込む場合
- 郵便局でリサイクル券を購入。
- 指定引取場所(名古屋市内:エディオン中川リサイクルセンターなど)に予約・持込。
- 自分で運搬する分、コストを抑えることができる。

パソコン(PCリサイクル法対象)

- 対象機器:デスクトップパソコン、ノートパソコン、液晶モニター、CRTディスプレイなど。
処分手順(例:ノートパソコン)
- メーカーのホームページから「リサイクル回収依頼」を申し込む。
- 自宅に送られてくる回収キットに梱包。
- 指定業者(例:ゆうパック)で発送。
- メーカーがリサイクル処理。
※PCリサイクルマークがない場合、有料(3,000〜5,000円程度)
タイヤ・バッテリー

処分手順
- 購入店に引き取ってもらう(廃タイヤ処分費:約300〜500円)
- 自動車整備工場やガソリンスタンドで処分を依頼
- リサイクル業者に持ち込み
消火器・ガスボンベ・灯油などの危険物

処分手順(例:消火器)
- 消火器リサイクル推進センター(公式サイト)から処分方法を確認
- 指定の回収協力店へ持ち込み(料金目安:500円〜)
- 専門業者が安全に処理
ピアノや耐火金庫などの重量物

処分手順
- ピアノ:専門のピアノ回収業者に依頼(出張料・作業費込みで1万〜数万円)
- 耐火金庫:粗大ごみ不可。建設廃材扱いのため、専門処理が必要
名古屋市独自のルールや取り組み
小型家電回収ボックスの設置
名古屋市では、使用済みの小型家電を回収する専用ボックスが各区役所や公共施設に設置されています。
- 回収対象例:携帯電話、ドライヤー、ラジオ、電卓、充電器
- 無料で回収可能
- 電池は必ず取り外してから投入する
粗大ごみ受付センター
名古屋市には、区ごとに「粗大ごみ受付センター」があり、収集の申し込みや相談が可能です。
- 電話・インターネットで申し込み可能
- 一度に申し込める点数や大きさに制限あり
資源ステーション
地域の自治会や町内会と連携して、定期的に資源物(古紙・衣類など)を回収する「資源ステーション」制度もあります。
- 主に地域の公園や学校前に設置
- 住民が自主的に資源を持ち寄る仕組み
エコ事業所認定制度
市内の事業所がリサイクルや環境対策に積極的に取り組んでいる場合、「エコ事業所」として名古屋市から認定を受けることができます。
- 条件:ごみ分別の徹底、省エネ機器の導入、リサイクル率の向上など
- 認定企業にはロゴマークの使用許可や表彰もあり
よくある質問
- リサイクル料金はいくらかかる?
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品目により異なるが、テレビで1,870円~、冷蔵庫で3,740円~程度(2025年時点)。
- 粗大ごみに出してはいけないのに出してしまったら?
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収集されず「収集不可」のシールが貼られる場合があります。繰り返すと不法投棄と見なされ、罰則の対象になります。
- 小型家電は粗大ごみ?リサイクル品?
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小型家電(ドライヤー、携帯電話など)は名古屋市内の回収ボックスで無料回収可。粗大ごみには分類されません。
- 事業所の廃棄物はどう処分すればいい?
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名古屋市では事業活動に伴って出た廃棄物は「事業系ごみ」となり、家庭ごみ・粗大ごみでは出せません。許可業者に委託してください。
- 自分で持ち込む場合と業者に依頼する場合、どちらが安い?
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自分で指定引取場所に持ち込むと運搬費が不要なため安く済みます。業者依頼は便利ですが、収集運搬料金が追加でかかります。
まとめ
名古屋市では、法律や市のルールによって粗大ごみとして出せないリサイクル品が多数存在します。間違った処分方法は環境負荷を高めるだけでなく、法的責任を問われる可能性もあるため注意が必要です。適切な知識を持ち、正しい処分ルールに従って行動することが、私たちの生活環境を守る第一歩です。