愛知県名古屋市で粗大ごみを処分しようとすると、「どこに申し込めばいいのか」「料金はいくらかかるのか」「戸別収集と持ち込みではどちらが便利か」といった疑問を抱く人が多いです。
実際、豊田市や岡崎市など愛知県内の自治体と比べても、名古屋市独自のルールや料金体系があり、それを理解していないと「収集してもらえなかった」「思わぬ費用がかかった」といったトラブルになることも少なくありません。
本記事では、名古屋市における粗大ごみの出し方を、申込方法、料金、持ち込み処分、出せないごみ、民間業者の活用方法まで詳しく解説します。公式情報をもとに整理していますので、この記事を読めば初めての方でも迷わずに粗大ごみを処分できるようになります。
粗大ごみとは?名古屋市の定義と特徴

名古屋市では、家庭から出るごみのうち一辺が30cmを超えるものを粗大ごみとしています。自治体によっては50cmを基準にしているところもあるため、他市から転入してきた方は特に注意が必要です。
粗大ごみに該当する主な品目
- 家具:タンス、ベッド、ソファ、テーブル、イス、食器棚など
- 家電:電子レンジ、扇風機、炊飯器、掃除機、ストーブ(中の燃料は必ず抜く)
- 寝具:布団、マットレス、毛布、枕
- その他:自転車、ベビーカー、スーツケース、物干し台、カーペット
粗大ごみに含まれないもの
- 家電リサイクル法対象品(テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機、エアコン)
- パソコン(メーカー回収、またはリネットジャパンの宅配回収サービス)
- 危険物(ガスボンベ、消火器、農薬、塗料、バッテリーなど)
- 自動車部品や建築廃材などの産業廃棄物
これらを誤って粗大ごみとして出すと収集されず、放置される恐れがあります。必ず事前に確認することが大切です。
戸別収集の流れ

名古屋市の戸別収集は予約制です。電話またはインターネットで申し込み、処理券を購入して指定日に出す流れになります。
申込方法
- 電話:粗大ごみ受付センター(052-950-2581、平日9時〜17時)
- インターネット:名古屋市粗大ごみ受付システム(24時間対応)
申込期限と制限
- 収集希望日の7日前までに申し込みが必要
- 1回の申し込みで最大10点まで
引越しシーズンや年末は予約が集中するため、2〜3週間前に埋まる場合もあります。
処理券の購入と貼付
- 種類:500円券と1,000円券
- 購入場所:コンビニ、スーパー、郵便局など
- 記入:収集日、申込番号、氏名を記入し、見やすい場所に貼る
出す場所と時間
- 収集日当日の午前8時30分までに、自宅前または集合住宅の指定場所に出す
- 雨天でも収集あり。ただし台風や大雪などの荒天時は延期になる場合あり
よくある失敗例
- 処理券を貼り忘れた
- 申込内容と異なるごみを出した
- 出す時間が遅れた
これらはすべて収集対象外になります。
持ち込み処分(自己搬入)

車を持っている人や、一度に大量の粗大ごみを処分したい場合には自己搬入が便利です。
搬入できる施設
- 大江破砕工場(南区加福町)
- 愛岐処分場(守山区)
- 各区の環境事業所
利用条件
- 名古屋市在住であること(免許証や公共料金の領収書で確認)
- 家庭ごみに限る(事業系ごみは不可)
搬入手順
- 事前に電話またはWebで予約
- 施設で受付、搬入物を申告
- 車ごと計量 → 荷下ろし → 再計量
- 超過分があれば料金を支払い完了
料金体系
- 100kgまで無料
- 100kgを超える場合は10kgごとに100円
例えば150kgを搬入した場合、超過分50kgに対して500円を支払います。
混雑回避のポイント
- 平日午前中は比較的空いている
- 年末や引越しシーズンは混雑必至のため、できるだけ早めに搬入するのがおすすめ
出せないごみの処理方法

名古屋市の粗大ごみに出せない品目は、以下の方法で処分する必要があります。
- 家電リサイクル対象品:販売店や指定引取所へ持ち込み
- パソコン:メーカー回収またはリネットジャパンを利用
- 危険物(ガスボンベ、消火器、農薬、塗料など):専門業者に依頼
- 産業廃棄物(自動車部品、建築廃材など):産廃業者へ依頼
特にスプリング入りマットレスの扱いは自治体によって異なるため、名古屋市の公式サイトで確認することを推奨します。
料金比較
戸別収集、自己搬入、民間業者の料金を比較すると次のようになります。
| 品目 | 戸別収集(処理券) | 自己搬入(目安) | 民間業者(目安) | 
|---|---|---|---|
| 電子レンジ | 500円 | 約50円 | 2,000円〜 | 
| ソファ(2人掛け) | 1,000円 | 約250円 | 5,000円〜 | 
| マットレス | 1,000円 | 約200円 | 5,000円〜 | 
| ベビーカー | 500円 | 約70円 | 2,000円〜 | 
少量なら戸別収集、車があるなら自己搬入、大量や急ぎの場合は民間業者が便利です。
民間業者の活用

粗大ごみが大量にある、運び出しが難しい、すぐに処分したいといった場合には、民間の不用品回収業者を利用するのが現実的です。
利用が適しているケース
- 引越しや遺品整理
- 高齢者や体力的に運び出せない場合
- 10点以上をまとめて処分する場合
メリット
- 即日対応、土日祝日も可
- 室内からの搬出に対応
- 分別不要
- 買取が可能な品がある場合もある
注意点
- 無許可業者による高額請求トラブルが多発
- 必ず「一般廃棄物収集運搬業許可」を持つ業者を選ぶこと
よくある質問
- 雨の日でも収集される?
- 
原則収集。ただし荒天時は中止の可能性あり。 
- 予約が取れないときは?
- 
自己搬入か民間業者を検討。 
- 処理券を余らせた場合は?
- 
次回利用可能。ただし払い戻し不可。 
- 家具を分解すれば普通ごみに出せる?
- 
袋に収まれば可能だが、安全性に注意。 
- 収集されなかった原因は?
- 
処理券未貼付、申込内容不一致、時間外排出など。 
- 自己搬入は軽トラックでも可能?
- 
問題なし。ただし荷崩れ防止のため固定が必要。 
- 搬入施設に付き添いは必要?
- 
基本的に本人が立ち会うことが望ましい。 
判断チャート
【粗大ごみの出し方チャート】
- 粗大ごみが1〜10点
- 車あり → 自己搬入
- 車なし → 戸別収集
 
- 粗大ごみが10点以上
- 民間業者に依頼
 
まとめ
名古屋市の粗大ごみ処分は、ルールを理解すれば効率的に行うことができます。
- 費用を抑えたい場合は自己搬入
- 手軽に済ませたい場合は戸別収集
- 大量または急ぎの場合は民間業者
- 高齢者や障がい者は福祉制度を活用
最後に、名古屋市公式サイトや粗大ごみ受付センター(052-950-2581)を確認し、最適な方法を選択してください。




